端に立つと顔が横に伸びる理由

集合写真では、大人数を一枚に収めるために広角側(画角が広い)のレンズが使われることが多いです。広角レンズには、画面の端に行くほど被写体が引き伸ばされるという特性があります。

中央に立っている人には影響が少ないのですが、端に行くほどこの「端の引き伸ばし」が強くなります。顔の横幅が広くなり、肩が大きく見え、全体的に「横に伸びた感じ」になります。

これは顔や体型の問題ではなく、レンズと位置の問題です。そのことを知っておくだけで、「自分の問題だ」という思い込みから解放されます。

広角レンズと距離が組み合わさると強くなる

端の歪みは、広角レンズだけが原因ではありません。「広角レンズ+近距離撮影」の組み合わせで特に強くなります。

大人数が一つの建物内に入っているときや、スペースが限られている場所では、撮影者が十分に後退できないことがあります。距離が近いほど端の歪みは目立ち、顔の比率の変化も大きくなります。

撮影者が少し下がるだけで、端の人の歪みは弱まります。100人規模の集合写真では特に、撮影者の後退距離が全員の写りを左右します。

FIG. 022集合写真の端と中央で顔の比率がどう変わるかを整理した図解。

集合写真でできる3つの対策

状況によって使える対策が違います。できるものを組み合わせてください。

  1. 一人分だけ内側へ移動する——完全な中央でなくて構いません。端から一人分だけ内側に入るだけで、歪みは目立ちにくくなります。
  2. 顔を画面内側へ向ける——端に立つ場合でも、顔や体の向きを画面の内側(中央側)へ少し向けます。外側へ開くと横幅がさらに強く見えます。
  3. 撮影者に下がってもらう——「少し下がって撮れますか」と伝えるだけで、全員の比率が整いやすくなります。端の人だけでなく全員に恩恵があります。

「体を外へ逃がす」は逆効果

端に立ったとき、遠慮して半身を外側へ向ける方がいます。「端にいると思われたくない」「邪魔にならないように」という気持ちからかもしれませんが、これは逆効果です。

体の外側への開きが強くなるほど、顔と肩が画面端へ近づき、歪みが出やすくなります。端に立つことが決まったなら、体を内側に向けるほうが結果として比率が保ちやすくなります。

また、一枚だけで集合写真を終えることも注意が必要です。人数が多いほど目つぶり・表情差・立ち位置のズレが出るため、数枚撮ってもらうことで選べる候補が増えます。

集合写真の端での不満は、顔ではなく位置と距離を疑います。

写真を選ぶときに確認すること

候補写真を見るときは、端の人の顔や肩の形を中央の人と比べます。横方向にだけ広がっているなら、レンズと位置の影響です。表情ではなく比率の問題なので、他の候補と見比べてみてください。

複数の候補がある場合は、表情だけで選ばず、端の人の比率も確認してから選ぶと後悔が少なくなります。

大切な集合写真(入社式・創業記念・家族写真など)では、事前に撮影者へ「端の人が伸びにくい距離で撮ってほしい」と伝えておくと安心です。

  1. 集合写真の端は広角レンズの影響で顔や体が横に伸びやすく、顔の問題ではなく位置と距離の問題です。
  2. 中央寄りに移動する・顔を内側に向ける・撮影者に下がってもらうの3つが主な対策です。
  3. 人数が多い集合写真は複数枚撮ることで、目つぶりや端の歪みを避けた一枚を選べます。

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