顔の向きが情報の流れを作る

名刺、LinkedIn、会社のWebサイト、採用ページなど、多くの媒体では顔写真が左側に配置されます。顔の右側に名前・肩書き・本文が並ぶ形です。

このレイアウトでは、顔が右(画面内側)を向いている写真のほうが、写真と文字がひとつながりに見えます。視線の流れが自然で、情報全体を受け取りやすくなります。

反対に、顔が左(外側)を向いていると、見る人の視線も写真の外へ引っ張られます。表情がよくても、レイアウトの中で写真が「逃げている」印象になることがあります。

視線は顔から文字へ「流れる」

人が顔写真を見るとき、視線は自然と顔が向いている方向へ流れます。これは意識せずに起きる反応です。

左に置いた写真の顔が右を向いていれば、視線は名前・肩書き・連絡先へと流れます。その逆なら、視線は名刺の余白か画面の外へ向かいます。どちらが情報を伝えやすいかは、実際に置いてみると一目でわかります。

顔の向きは表情の問題ではなく、レイアウトとの相性の問題です。最高の笑顔でも向きが合っていなければ、使いにくい写真になります。

FIG. 040LinkedIn・名刺で顔写真を左に置いたとき、顔の向きで視線の流れがどう変わるかを整理した図解。

右向き・左向きを両方残す理由

撮影時に正面だけを残すと、後でレイアウトに合わせにくくなります。名刺では右向き、Webサイトの右カラムでは左向き、SNSのアイコンは正面——と、使う場所によって最適な向きが変わるためです。

大きく横を向く必要はありません。肩を少し斜めにして、顔を画面内側へ向ける程度で十分です。正面・右向き・左向きの三パターンを撮影中に残しておくと、どの媒体にも対応できます。

撮影前にカメラマンへ「右向きと左向きも一枚ずつ撮ってもらえますか」と伝えておくだけで準備できます。

表情で選んで向きを考えないと起きること

写真選びで起きやすい問題が二つあります。

一つは、一番表情が良い一枚だけを残すことです。候補が一枚しかないと、後でレイアウトの向きが合わなくても選びようがありません。表情の良い写真を右向き・左向きで確保しておくことが大切です。

もう一つは、顔の向きを「好み」で決めることです。「この向きの方が自分らしい」という感覚は大切ですが、実際に名刺やLinkedInに置いてみると、好みとは違う向きの方が読みやすい、という判断になることがあります。

また、後からトリミングで向きを「直そう」とすると、顔の余白を削りすぎることがあります。SNSのアイコンでは顔が丸く切られるため、余白が少ないと顔が切れます。撮影の段階から余白を広めに残しておくと安心です。

顔の向きは、表情ではなくレイアウトとの相性で決めます。

撮影前に使う場所を確認しておく

撮影前に、写真を使う予定の場所を三つ書き出します。名刺、LinkedIn、会社のWebサイト、登壇資料、SNSアイコン——それぞれに写真が入る位置とサイズがわかると、何を撮るべきかが具体的になります。

名刺のデザインが決まっている場合は、写真の入る位置(左か右か)と顔の向きを合わせて確認します。自分でデザインする場合は、写真を先に決めてからデザインを合わせる方法も有効です。

納品後は、実際の名刺やLinkedIn画面に写真を仮置きします。顔から名前や肩書きへ視線が流れるかを確認し、情報の中で働く一枚を残します。

  1. Webや名刺では写真が左に置かれやすく、顔が右(内側)を向いている写真が情報と自然につながります。
  2. 撮影時は正面・右向き・左向きの三パターンを残します。後でどの用途にも対応できます。
  3. 写真選びは単体の好みではなく、名刺やLinkedInに置いた状態で視線の流れを確認します。

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