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テレビ・Web・バナーで切り抜かれ方が変わる
メディア出演の写真は、使われる場所によって切り取られる形が変わります。テレビのテロップが重なる位置、Web記事のサムネイルのアスペクト比、告知バナーの横長レイアウト——それぞれで、写真に必要な余白と顔の向きが違います。
一枚の写真がどの用途にも使えることは少ないです。「この一枚が一番よく撮れた」という選び方では、掲載先ごとに使えない状況が出やすくなります。撮影の段階から、複数のパターンを残しておくことが実務的な対応です。
主催者や媒体担当者が写真を受け取った後に加工しやすい状態を作ることも、出演者としての配慮になります。
掲載先ごとに写真の周りに何が置かれるか
テレビでは、画面内の下部に肩書きやテロップが入ります。顔の下に文字が重なっても印象が崩れないよう、顔の位置と余白を確認します。
Web記事では、記事タイトルや本文との関係でサムネイルが横長・縦長と変わります。どちらにも切れる余白があると、担当者が加工しやすくなります。告知バナーでは、日時・会場名・テーマが横に並ぶため、顔の大きさが大きすぎると文字を置くスペースが足りなくなります(FIG.040参照)。
また、人物だけを切り抜いて使う場合は、髪・肩・服の輪郭が背景からはっきり分かれている写真の方が扱いやすくなります。背景との境目が分かる光と服の色を選ぶことも、撮影時に確認しておきたい点です。
FIG. 134メディア出演用写真で、掲載先ごとの切り抜き方を考えるための教育用図解。
正面・左右・余白ありを複数残す理由
正面・右向き・左向き・余白ありの4パターンを残すと、テレビにもWebにも使いやすくなります。どのパターンでも、顔の明るさと目の光はそろえます。
向きを複数残す理由は、掲載先のレイアウトに合わせるためです。顔が文字側を向いていると、読者の視線が顔から情報へ自然に流れます。右に文字が置かれるレイアウトには右向き、左に置かれるなら左向きが合います。
撮影現場では「バナー用に横長の余白ありもお願いします」と先に伝えます。短い一言でも、撮る側は構図を変えやすくなります。余白の量は、「顔の周りに少し空間がある状態」を目安にします。
お気に入りの一枚に絞ると何が困るか
顔が大きく写ったお気に入りの一枚だけを納品用に選ぶことはよくある失敗です。Web記事では使えても、横長バナーでは文字を置く場所が足りないことがあります。縦長・正方形・横長のそれぞれで確認すると、一枚では対応できない状況が見えてきます。
背景と服の色が近すぎることも問題です。人物を切り抜くときに輪郭が分かりにくくなり、仕上がりが粗く見えやすくなります。撮影前に「切り抜き加工が発生する可能性がある」と確認しておくと、背景と服の選択に活かせます。
よく見える一枚を選ぶことと、使い勝手のいい一枚を選ぶことは別の判断です。最終的に掲載される場所で確認することが、写真選びの基本です。
メディア用写真は、一枚に絞らず切り抜き方の違いに備えます。
撮影前・撮影中・写真選びの確認
撮影前に、テレビ出演・Web記事・イベント告知・SNS告知のうち、使う可能性がある場所を書き出します。用途が多いほど、余白のあるカットを多めに残します。背景色と服の色が近くならないよう、事前に確認しておきます。
撮影中は、胸上・腰上・横長余白ありを分けて撮ります。顔の向きは正面だけでなく、左右どちらにも文字を置けるように複数残します。モニターで顔と背景の境目を確認し、切り抜きに困らない状態かを見ます。
写真選びでは、正方形と横長に仮で切って確認します。顔が切れず、文字を置いても窮屈に見えない一枚を優先します。複数の用途に対応できる組み合わせで渡すと、担当者が加工しやすくなります。
- メディア出演用の写真は、掲載先ごとの切り抜き方に備えます。一枚に絞るより複数のパターンを残します。
- 正面・左右・余白ありの4パターンがあると、テレビ・Web・バナーに対応しやすくなります。
- 顔の大きさだけでなく、文字を置ける余白と、切り抜きしやすい背景との境目も確認します。


